視覚による鮮度知覚に光学特性が及ぼす影響

画像の光学特性の変化が,視覚による食品の鮮度知覚 に及ぼす影響を定量的に検討した.サンプルとしてキャベッを採用した。 まずキャベツの鮮度劣化過程を撮影した,撮影した画像の一部をトリミングしたものを刺激と して鮮度評定を行ったところ,鮮度評価が経過時間の負の関数となることを確認した. これは,撮影された画像が鮮度評価に必要な情報を含んでいることを示している. さらに,鮮度が高い画像にさまざまな経過時間の輝度ヒストグラムを当てはめた画像を刺激として鮮度評価 を行った.その結果,輝度ヒストグラムの形態が鮮度知覚に影響を与えることが明らかとなった. しかし,著しく時間経過したときの実際の画像に対する鮮度評価よりも,その輝度ヒストグラムを マッチングさせた画像では評定に差があることから,輝度ヒストグラム以外の要因も 鮮度判断に影響を及ぼすことが示唆された .

Wada, Y., Arce-Lopera, C. A., Masuda, T., Kimura, A., Tsuzuki, D., Goto, S., Dan, I., Okajima, K. (2009). Influence of Optical Characteristics on Visual Freshness Perception (vol. 27 - 2). Japanese Psychonomic Society.

日本基礎心理学会

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